江戸時代の百科事典!和漢三才図会「味噌」

こんにちは!

私、九重味淋の蔵の屋根裏で古文書の研究をしています、金子といいます。

とはいいつつも、連日の猛暑でさすがに蔵の屋根裏にはいられませんので、事務所でこの原稿を書いています。

このブログやフェイスブックで、九重味淋に保管してある「和漢三才図会」を紹介しています。お酒の分野を中心にしらべましたが、同じ醸造物である「味噌」について今回は調べてみました!

では早速読んでまいりましょう。

「造法はいろいろある。蚕豆(そらまめ)を煮て皮を取り去り、塩・麹をまぜ、これをついて玉丸(だま)にする。苞(つと)につつんでけむりの上に掛けると、いつまでもくさらず長期保存ができる。取り出してすり鉢ですって、粉にする。湿順はないので水にまぜて汁にする。味はよくなく、俗に玉味噌という。」

ふむふむ、そらまめを使ったり、けむりでいぶしたり、最後は粉にする、というのは聞いたことがない製法ですね。これは私たちが思っている味噌とはだいぶ違うようです。ただ、こういった記録が残っているということは、これもまた味噌の一つだったのでしょう。こうじを使用していることで風味はでるようにしていたかもしれませんが、しかし味はよくなかったようです。

次にはまた別の製法が書いてあります。

「別の一法。白大豆一斗を水一斗二升で煮る。初め、藁薦(わらこも)二枚半を用いて焼く。のち薪(たきぎ)五斤でゆっくりと煮る。薪が燃え尽きると豆汁が多からず少なからずに煮熟している。これを臼でついて麹一斗五升、塩二升半を混ぜ、再び臼でつき練ってから桶に入れ、固く封をして涼しいところに置くと、二十余日で出来上がる。麹を多く入れると味はよい。」

大豆を使っているといった点で、なんだかしっくりきますね!大豆を煮てその煮汁をこうじと塩で仕込む、といった点では想像しやすい製法です。

どちらにしても、豆とこうじを使用しているといった点で味噌づくりとなっていたのでしょう。他には白味噌、ぬか味噌などについて書かれていますが、また次回紹介しますね。

私たちが毎日飲んでいる味噌汁の味噌も永い歴史を経ておいしい味ができるよう進化していったのではないでしょうか。

このブログやフェイスブックでは和漢三才図会紹介のバックナンバーがありますので、探してみてくださいね!

和漢三才図会の実物は九重味淋時代館見学にてご覧になれます。HP、お電話にてご予約ください。 http://kokonoe.co.jp/meet07

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是非一度、ご覧いただけましたら幸いです。
以上、九重味淋公式ブログでした。