江戸時代の百科事典!和漢三才図会「屠蘇酒」

皆さんこんにちは!

九重味淋に伝わる古文書を日々研究している金子です。

私は蔵の屋根裏を住処としていまして、古文書をあさくっているのですが、最近は気温も上がりだいぶ暖かく快適になってきました。

さて、そんな近況報告はさておき、本日の研究項目は「屠蘇酒」について。

これもまた読めません、という方いらっしゃるかもしれませんね、「とそしゅ(さけ)」と読みます。それなら聞いたことあるよ!という方多いでしょう。これもまた和漢三才図会に載っているんですね。それでは読み解いて参りましょう。

もともと屠蘇酒はみりんを用いてたと聞いています。生薬を浸けて、お正月に無病息災を願う催しとして用いられたようなんですね。前段には屠蘇の由来について書かれています。

「蘇とは鬼の名である。この薬は鬼の強く激しい霊力を打ち砕く。(中略)元旦に飲むと疫病や一切の不正の気を避けることができる。」

なるほど、屠蘇の「屠」は滅ぼす、倒す、殺すなどといった意味があり、「蘇」は鬼という意味なのですね。ということは鬼を倒す酒ということで「屠蘇酒」となったというわけです。鬼とありますけれども、当時は邪気を払うといった感覚だったのかもしれません。さらに元旦に飲むことで一年の厄払いをするということなのでしょう。屠蘇酒の名前の由来がよくわかりましたね!

続きまして、作り方が記されています。

「生薬九種(詳細略)を三角のモミの袋に入れ、除夜に井底にかけておき、元旦に取り出して酒の中に入れ、数回沸騰させて煎じる。一家中のものが皆東に向かい、年少から年長のものへ順にこれを飲んでいく。薬のかすはまた井戸に投げ入れて、年毎に飲むと一世の間無病で過ごせる。」

フムフム、これは今まで私が聞いたことのある屠蘇酒のつくりかたとだいぶイメージが異なります。生薬を井戸の水に一晩浸けて、元旦に酒に煎じて飲んでいた、ということでしょうか。井戸に浸けるとは初めて知りました。しかも生薬のかすを再び井戸に入れるとは!!ちょっとびっくりです。初日の出を拝みながら屠蘇酒で一年の無事を祈っていた様子が伝わってきます。

ここでふと、疑問が浮かびます。

いまでも屠蘇酒にはみりんを使う場合もよくあるでしょうし、そもそもみりんで屠蘇酒をつくることが元祖のように私は聞いておりました。しかし、この和漢三才図会の屠蘇酒の頁にはみりんは出てきません。みりんで屠蘇酒というのはどこから始まっているのでしょうか?新たな疑問が出てきました。これは今後の古文書研究をしていくうちに明らかになるかもしれません。その時はまた紹介しますね!

和漢三才図会の実物は九重味淋時代館見学にてご覧になれます。HP、お電話にてご予約ください。 http://kokonoe.co.jp/meet07

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是非一度、ご覧いただけましたら幸いです。
以上、九重味淋公式ブログでした。